中医学ってなに?[第二回]

漢方コラム

前回に引き続き、中医学についてお話しします。 簡単に振り返ると、中医学は漢方医学のもとになった考え方で、 整体観(バランス医学)、弁証論治(オーダーメイド医学)、未病先防(予防医学)という特徴がありましたね。

 

今回はこの中でも整体観(バランス医学)についてお伝えします。 「整体観(せいたいかん)」とは中医学の特徴のひとつで、 人体は、自然界から様々な影響(外部環境、気候、ストレスなど)を受けており、 人体それ自身も自然とバランスを取りながら内部でさまざまな部位が影響し合っているという考え方です。

 

言い換えると、人体の各種の活動は健康を保証する根本条件であるということです。健康であるためにはこれらの諸活動のバランスが重要ということです。

 

中国の長い歴史の中で生まれた「世の中全ての物事は、単独で存在することはあり得ず、互いにつながりを持ちながら常に変化していているので、全体としてとらえよう」という考え方が医学にあてはめられたのでしょう。