食材には「五性五味(ごせいごみ)」があります

漢方コラム

皆さんは「薬膳」という言葉を聞いた事がありますか?
薬膳とは中医学の考え方、食養生の方法のことです。

 

 

食材には生薬と同じように、五性(四気)、五味の作用があると考えられています。
五性の作用とはつまり、食材も身体を温める度合いによって
「熱性(ねつせい)、温性(おんせい)、涼性(りょうせい)、寒性(かんせい)、平性(へいせい)」に分類されるということです。

 

 

寒冷の症状を治す働きが強いものを熱性といい、
熱性に比べると働きが穏やかなものを温性といいます。
また逆に熱性症状を治す働きが強いものを寒性といい、
穏やかなものを涼性といいます。

 

 

五味とは生薬の味とその作用が関連していることに基づいた分類方法のことです。
長い歴史の中で、酸(さん)、苦(く)、甘(かん)、辛(しん)、鹹(かん)という味が中薬の効能と関連していることが分かりました。
この五性五味の作用を食材も持っているのです。

 

 

もちろん中薬ほど強い作用はありませんが、
食事は普段から体内に取り込むものなので、この五性五味の考え方を意識することで、
体内のバランスを整えることができます。
食材の性質と効能を知った上で組み合わせることが重要です。