漢方と健康の深い関係~そもそも健康って?~

漢方コラム

漢方の考えの中には、心身共に快適に生きることの知恵が隠されています。自然界では水や土などの要素が協調して環境が保たれているわけですが、体内でも同じことが起こっていると思ってください。水分が不足すれば肌がカサカサになりますし、過剰になれば体のむくみが生じますから、漢方で調整して健康を保つ知恵が受け継がれてきました。

健康とは自分で気付くもので、不調の原因もどこかに隠れていることになります。漢方で健康を支えるのは、気血水の3種類ですが、そのうちの1つだけが不足しても問題が発生することでしょう。血液が不足する場合も問題ですから、補うための方法も確立されています。

様々な健康状態があることは、漢方の経験則で確かめられてきました。体の冷えが著しい人は、寒性から涼性の食べ物を食べ過ぎないほうが良いとする考えも参考にすると役立つことでしょう。消化器に相当する脾胃の状態によって、全身の健康が左右されることも漢方の考えの中にありますから、夜中に消化しにくいものを食べることは避けましょう。

心身共に快適に生きることは、五臓六腑が満足した状態も意味しています。五臓の一つの心は、漢方的な考えでは精神も表していますから、怒りやストレスを溜め込むことはやめて養生させることが大切です。