漢方薬のひとつ、加味逍遙散【かみしょうようさん】って何?

漢方コラム

加味逍遙散【かみしょうようさん】は、柴胡【さいこ】・芍薬【しゃくやく】・蒼朮【そうじゅつ】・当帰【とうき】・茯苓【ぶくりょう】・甘草【かんぞう】・生姜【しょうきょう】・薄荷【はっか】の8つの生薬で構成されている逍遙散【しょうようさん】に、クチナシの果実を乾燥させてつくる生薬である山梔子【さんしし】と牡丹皮【ぼたんぴ】が加えられたものです。

我々の体は、頭を使ったりストレスを受けたりすることによって『血【けつ】』(全身の組織や器官に栄養を与えるもの)が不足し、相対的に身体を支える原動力である『気』が余り、その『気』が蓄積して熱になることで良くない影響を与えていることがあります。

イライラや不眠症などといった中高年の女性を中心にみられる神経症状が代表例です。

加味逍遙散は『気』を全身にめぐらせてたまった熱を冷やし、不足している『血』を補うことで体のバランスを整えていきます。

肝臓のはたらきを整え、気分を安定させるほか、肝臓の鬱熱を冷まして血液の循環を改善する機能があります。

肝の異常・神経由来の症状・月経前・不快・気分障害・心気症的傾向の不定愁訴・更年期障害などの治療によく用いられています。

 

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