漢方の基礎知識!! 漢方における津液とは!!

漢方コラム

人間の体を潤している水分や体液のことを、中医学では津液といいます。人間が生きていくために欠かせないもので、血以外の水分である汗や唾液、涙などの流動性のあるもののほか、皮膚や筋肉、臓器など体のあらゆる部分を潤している水分や体液のことを指しています。

津液は水とも呼ばれることもあります。体に潤いを与える役割があります。

津液が停滞したり不足したりすると、皮膚の乾燥や目、口の渇き、便秘や空咳などの症状があらわれます。

その他にも手足の火照りや体が熱い、夜中の寝汗などの症状があらわれることがありますが、これは津液に体をクールダウンさせる働きがあるからです。その他にも関節運動を円滑にさせる働きもあるため、津液が不足すると関節の動きが鈍ったりします。

津液不足は、食事の不摂生や摂取不足で起こることが多いです。飲食物によって生成されるものだからです。

ただ、津液付属の症状が起こると水分を積極的に摂ったり、冷たいものを食べたりしがちですが、これら方法では津液不足は改善されません。甘みと酸味の備わった食材や余分な熱を鎮める食材がおすすめです。

食生活から取り入れるなら甘みと酸味の備わったトマトや梨、メロンなどを、余分な熱を鎮める性質のあるれんこんや豆腐、きゅうりなどが挙げられます。

避けたい食材は、香辛料の強い料理や辛すぎる食べ物です。症状を悪化させてしまうので注意しましょう。