尿のもやもやとは?原因と対処法を解説

漢方コラム

尿が白くにごったり、もやもやとしたものが浮いているのを見たことはありませんか。
尿の色や状態は、体の健康状態を反映しているサインかもしれません。
今回は、尿のもやもやの原因や、その対処法について解説します。

 

尿のもやもやの原因

 

食事の影響と対処法

 

尿が白く濁る原因の一つに、食事の影響が考えられます。
シュウ酸を多く含む食品(ほうれん草、たけのこ、抹茶など)や、動物性脂肪の多い食品を摂りすぎると、シュウ酸カルシウムが尿中に析出し、白く濁って見えることがあります。
また、ビタミンB2を多く含むサプリメントを摂取した場合も、尿の色が濃くなる場合があります。
これらの場合は、一時的なもので心配ありませんが、大量摂取は尿路結石の原因となる可能性もあるため、バランスの良い食事を心がけましょう。
特にシュウ酸を多く含む食品を摂取する際は、カルシウムを多く含む食品と一緒に摂ることで、シュウ酸の吸収を抑える効果が期待できます。

 

生理的な原因と注意点

 

生理前や妊娠中は、おりものが尿に混ざり、白く濁って見えることがあります。
これは、女性ホルモンの変動による生理的な変化で、通常は問題ありません。
しかし、おりものの量が多い、色や臭いがいつもと違う場合は、カンジダ腟炎や細菌性腟炎などの可能性も考えられるため、婦人科への受診をおすすめします。
また、脱水症状の場合も尿が濃縮され、色が濃くなることがあります。
十分な水分摂取を心がけましょう。
朝一番の尿が濃いのは、睡眠中の濃縮作用によるもので、通常は問題ありません。

 

見過ごせない病気の可能性

 

尿のもやもやが、膀胱炎などの尿路感染症のサインである可能性もあります。
膀胱炎では、細菌感染によって白血球が尿中に多く排出され、尿が白く濁ります。
排尿痛や頻尿などの症状を伴う場合もあります。
さらに、腎盂腎炎、尿路結石、前立腺炎といった、より深刻な病気の可能性も考えられます。
これらの病気では、尿が白く濁る以外にも、発熱、腰痛、排尿時の痛みなどの症状が現れることがあります。

 

尿のもやもやが続く場合の対処法

 

自己判断せず医療機関を受診すべきケース

 

尿のもやもやが1週間以上続く場合、または、排尿痛、血尿、発熱、倦怠感などの症状を伴う場合は、自己判断せず医療機関を受診しましょう。
これらの症状は、深刻な病気のサインである可能性があります。
早めの受診が、適切な治療につながります。

 

受診する際のポイント

 

受診する際には、尿のもやもやの状態(色、濁りの程度、泡立ちなど)、症状の経過、服用している薬、過去の病歴などを医師に伝えましょう。
より正確な診断を受けるために、できるだけ詳細な情報を提供することが重要です。

 

検査と治療の流れ

 

医師は、問診や尿検査、場合によっては血液検査や画像検査を行い、原因を特定します。
診断に基づいて、適切な治療が行われます。
尿路感染症の場合は抗生物質による治療が一般的です。
その他の病気の場合は、それぞれの病気に合わせた治療法が選択されます。

 

まとめ

 

尿のもやもやは、食事や生理的な原因による一時的なものから、膀胱炎などの尿路感染症、さらにはより深刻な病気のサインである可能性もあります。
症状が続く場合、または他の症状を伴う場合は、自己判断せず医療機関を受診することが大切です。
早めの受診で、適切な治療を受け、健康な生活を取り戻しましょう。