中医学ってなに?[第四回]

漢方コラム

前回と同じく、中医学についてのお話です。 前回までで、中医学の特徴である「整体観」、「弁証論治」についてお伝えしました。 今回お伝えするのは「未病先防(みびょうせんぼう)」についてです。

 

未病先防とは、養生法により病気が発症する前に体質を見ながら対応していく、 言い換えると未然に防ぐという考え方です。 これは病気にかかりにくい体質を作る「予防医学」という中医学独特の考え方です。

 

一般に西洋医学では「病気」になった段階で治療を開始しますが、中医学では患者さんの訴えを良く聞き、脈や肌や声の調子、舌や腹部の張りなどから、身体の機能のバランスの乱れを見つけるのです。

 

この考え方も漢方医学に受け継がれており、 漢方薬を用いることで、症状を無理やり抑えるのではなく、原因を取り除き体質を改善させることによって、健康な体を取り戻すことができます。

 

今回までの四つの記事で漢方医学のもとになった中医学の考え方の特徴について、 おおまかにお伝えしました。

 

背景をお知りになった上で、心身の乱れを感じているかたは是非ご相談ください。 未病先防ですよ。