東洋医学と西洋医学の違い

漢方コラム

西洋医学は今の状態を和らげることを目的にして、単一の成分で構成される薬を用いて治療します。
東洋医学は体質改善を目的とするのが特徴で、効き目が穏やかな漢方薬を使ったり、生薬を用いて薬膳を作ることもあります。
西洋医学では病気だけに注目するため、未病を治療することは苦手にしています。

東洋医学が生まれたのは、紀元前の古代中国の時代であり、昔から多くの理論が形成されていました。
長年の経験の中で、病人をよく観察する技術が生まれ、漢方薬に使われる生薬の研究も進みました。
経験に裏打ちされた洞察力のおかげで、未病の悩みを解決する技術も発達しました。

西洋医学では極めて精密な検査を繰り返し、現代的な理論によって治療を行う特徴もあります。
東洋医学では、陰陽五行説などの古代思想が活用されているため、漢方薬には五性や五味などの考え方があります。
東洋医学は体質改善を目的とするため、病人をよく観察する過程で、気血水の質や量も確かめることもできます。
同時に経絡理論も駆使する形で、気の流れを把握して、ツボを刺激する治療も行います。