舌診であなたの健康状態を確かめましょう

漢方コラム

漢方には舌診という分野があり、望診の一つとして重要視されてきました。

舌の状態を調べることで、体質を詳細に把握できる仕組みです。

舌の表面には様々な臓腑の状態が表れるとされるため、舌が白い場合は、冷えや貧血の症状があることも分かります。

舌の色が淡い色の場合には、血虚の状態を示すため、血行不良や血がドロドロになっていることも示しています。

血液の流れが悪くなれば、冷えの症状が顕著になるのは明らかですから、気血水のバランスを整えることが大切です。

紫っぽい場合は、血液に原因があるだけでなく、熱証がひどくなっていることも意味しています。

舌診では舌苔の状態も同時に観察して、体質を調べる必要があります。

舌苔の色具合によって、体の水分が過剰であったり、逆に乾燥状態であることも把握できます。

舌診によって、虚実や寒熱などの基本を探り、治療方針を決定することは特に大切です。

舌診をはじめとする四診を行うことで、病名に相当する証を導き出して、オーダーメイドの治療を行えるのが漢方の特徴です。

体質に合わせることで、漢方薬の本来の効き目が作用し、自然治癒力を高めることができます。