漢方と生薬の違いとは
「漢方」と「生薬」を一緒だと捉えている方は案外多いものです。
確かにこの2つは似ているような感じがしますよね。
そこで今回は両者の違いについてご紹介します。
生薬とは、薬草の根や葉っぱ・果実・花、動植物の分泌物・抽出物・細胞内容物などを加工したもののことを指します。
薬草の葉っぱや根などを直接薬として用いるわけではなく、
不純物を取り除き薬効成分を凝縮させることで薬として使用できるようにしているのです。
漢方はこのような生薬で構成された薬のことを言います。
一つの漢方には数種類の生薬でつくられているというわけです。
例えば、「葛根湯」という一つの漢方薬でも、
葛根・麻黄・桂枝・芍薬・生姜・大棗・甘草という7つもの生薬で構成されています。
このように2種類以上の生薬を、決められた分量で組み合わせて作られたものが漢方です。
漢方学に基づいて、用いる条件も細かく定められています。
生薬の考え抜かれた配合で、
優れた効果を発揮する漢方ができるというわけですね。
生薬については、
元気を出す薬で長期間服用して良いと言われている上薬、
病気を予防する薬で有毒にも無毒にもなるものである中薬、
病気を治す薬で有毒で長期間服用できないものである下薬に分類されています。
生薬のことを理解したうえで、漢方選びをすると
よりご自身に合った漢方が見つかるかもしれませんよ。