体質に合った漢方の効果は絶大! 「証」という大事な概念

漢方コラム

「風邪を引いたから葛根湯を飲んだら逆にお腹を下してしまった」という方や、そんな話を聞いた方もいるのではないでしょうか?

そういう経験があると、「漢方って副作用があるんだ」と誤解してしまうかもしれません。

しかし、それは副作用ではありません。その漢方がその人の体質にあってなかったのです。

多くの漢方は、その人の体質や症状に合ったものでないと、十分に効果を発揮できません。

その体質を見極めるには漢方特有の「物差し」が必要です。それを「証」というのです。

「証」とはわかりやすく言うと、「その人の状態(体力・抵抗力・症状の現れ方などの個人差)を表すもの」です。

本人が訴える症状や体格などから判断します。

よって、同じ症状でも自分の証と、他の人の証が違うと当然処方される漢方薬も違ってきます。

「証」には虚・実という分類があり、体力がなく、弱弱しい感じに人を「虚証」、体力や抵抗力が充実している人を「実証」といいます。

葛根湯は主に実証の人に処方する漢方薬なので、虚証の人が服用すると上記のような症状が出てしまうことがあるというわけです。

ですから、漢方薬を服用するときは、しっかりと自分の体質を見極めてもらったうえで服用するようにしてください!