【薬剤師が解説】喉の痛みに効く漢方薬|原因・症状別の選び方と注意点

喉の痛み、つらいですよね。
食事もままならない、会話も辛い…。
そんな時、漢方薬が助けになるかもしれません。
漢方薬は体のバランスを整え、自然治癒力を高めることで、喉の痛みを改善する効果が期待できます。
しかし、種類が多く、どれを選べば良いのか迷ってしまいますよね。
今回は、喉の痛みの原因と症状、そして症状に合った漢方薬の選び方について、より詳しくご紹介します。
喉の痛みの原因と症状
急性咽頭炎の症状と原因
急性咽頭炎は、ウイルスや細菌の感染によって喉の粘膜に炎症が起こる病気です。
主な症状は、喉の痛み、腫れ、乾燥感、違和感など。
痛みは、飲み込む時や話す時に強まります。
例えば、熱い飲み物を飲むと激痛が走る、といった経験はありませんか?原因は、風邪ウイルス(アデノウイルス、ライノウイルスなど)やインフルエンザウイルス、溶連菌(A群β溶血性レンサ球菌など)など様々です。
これらの病原体は、空気感染や飛沫感染によって広がり、免疫力が低下している時に感染しやすくなります。
症状が重症化すると、高熱やリンパ節の腫れを伴うこともあります。
扁桃炎の症状と原因
扁桃炎は、扁桃腺に炎症が起こる病気です。
喉の痛み、腫れ、発熱、頭痛、倦怠感などが主な症状です。
扁桃腺が大きく腫れ、膿瘍(うみ)を伴うこともあります。
膿瘍が形成されると、激しい痛みと腫れを感じ、口を開けるのも困難になる場合があります。
原因は、ウイルスや細菌の感染です。
特に、溶連菌感染による扁桃炎は、重症化しやすいので注意が必要です。
症状が続く場合は、抗生物質による治療が必要となることもあります。
また、扁桃炎は、繰り返し発症することがあり、慢性扁桃炎へと移行することもあります。
風邪による喉の痛み
風邪の初期症状として喉の痛みを感じることは多く、ウイルス感染によって喉の粘膜が炎症を起こすためです。
喉の痛み以外にも、鼻水、くしゃみ、鼻詰まり、咳、発熱などの症状を伴うことが多いです。
例えば、最初は喉の違和感から始まり、徐々に痛みが増し、鼻水や咳が出てくる、といった経過をたどることが一般的です。
風邪のウイルスは数種類存在し、症状も様々ですが、喉の痛みは多くの風邪で共通して見られる症状です。
風邪による喉の痛みは、通常数日で治癒しますが、症状が長引く場合は、二次感染の可能性も考えられます。
その他喉の痛み原因
喉の痛みは、上記以外にも様々な原因で起こります。
乾燥した空気による喉の乾燥、例えば、エアコンの効いた室内や乾燥した地域では、喉が乾燥しやすくなり、痛みを感じることがあります。
声の酷使、例えば、歌手の声帯や教師の声帯など、長時間の発声は喉に負担をかけ、炎症を引き起こす可能性があります。
タバコやアルコールの刺激、これらの刺激物も喉の粘膜を傷つけ、炎症を引き起こす原因となります。
アレルギー反応、例えば、ハウスダストや花粉などによるアレルギー性鼻炎も、喉の痛みを引き起こすことがあります。
また、胃酸逆流性食道炎など、胃酸が食道に逆流し、喉に炎症を起こす場合もあります。
さらに、口腔内の乾燥、ストレス、睡眠不足なども喉の痛みに影響を与える可能性があります。
喉の痛みに効く漢方薬
甘草湯の特徴と効果
甘草湯は、甘草を主成分とした漢方薬です。
甘草には、抗炎症作用や鎮痛作用があり、喉の炎症を抑え、痛みを和らげる効果があります。
特に、激しい咳や喉の乾燥、口内炎などに効果を発揮します。
例えば、風邪を引いて咳が止まらない時や、口内炎で食事がしにくい時に効果的です。
比較的シンプルな処方であり、多くの場合、副作用は少ないとされています。
しかし、長期服用や大量服用は、血圧上昇などの副作用を引き起こす可能性があるので注意が必要です。
甘草の含有量に注意し、医師や薬剤師の指示に従って服用しましょう。
銀翹散の特徴と効果
銀翹散は、風邪の初期症状、特に喉の痛み、口の渇き、発熱などに効果的な漢方薬です。
体の熱を冷まし、炎症を抑える作用があります。
例えば、発熱があり、喉が痛くて水分を摂りにくい時などに適しています。
比較的熱っぽい風邪症状、いわゆる「熱感冒」に適しています。
銀翹散には、多くの生薬が含まれており、それぞれの生薬が相乗効果を発揮することで、風邪症状の改善に繋がります。
しかし、体質によっては、胃腸の不調などを引き起こす可能性もあるため、注意が必要です。
桔梗湯の特徴と効果
桔梗湯は、喉の腫れや痛みを改善する漢方薬です。
扁桃炎や咽頭炎など、喉の炎症に効果があります。
桔梗と甘草という2種類の生薬から構成され、シンプルながらも効果的な処方です。
例えば、扁桃腺が腫れて痛む時や、喉に違和感がある時に効果が期待できます。
桔梗は排膿作用があり、腫れや炎症を鎮めます。
甘草は鎮痛作用と抗炎症作用があります。
これらの作用が相乗的に働き、喉の炎症を改善します。
小柴胡湯加桔梗石膏の特徴と効果
小柴胡湯加桔梗石膏は、扁桃炎が長引いたり、再発したりする場合に用いられる漢方薬です。
喉の強い痛みや炎症に効果があります。
小柴胡湯に桔梗と石膏を加えた処方で、炎症を抑え、体力を回復させる効果が期待できます。
例えば、扁桃炎がなかなか治らない場合や、何度も扁桃炎を繰り返す場合に適しています。
小柴胡湯は、体力の低下や免疫力の低下を伴う症状に効果があり、桔梗と石膏が炎症を抑える効果を高めます。
症状が強い場合や、他の漢方薬が効果がない場合に選択されることが多いです。
その他の漢方薬
喉の痛みには、上記以外にも様々な漢方薬が用いられます。
例えば、麦門冬湯(ばくもんどうとう)は、乾燥による喉の痛みに効果があると言われています。
また、清肺湯(せいはいとう)は、咳や痰を伴う喉の痛みに効果があります。
症状や体質によって適切な漢方薬は異なるため、医師や薬剤師に相談することが重要です。
漢方薬は、症状だけでなく、患者の体質や状態を総合的に考慮して処方されます。
漢方薬の選び方と注意点
症状に合わせた漢方薬選び
漢方薬を選ぶ際には、喉の痛みの症状を正確に把握することが大切です。
喉の痛みの種類(急性咽頭炎、扁桃炎など)、程度(軽い痛み、激しい痛み)、その他の症状(発熱、咳、鼻水、痰の量や色、頭痛、倦怠感など)を詳しく医師に伝えましょう。
例えば、「喉が痛い」「熱がある」「咳が出る」といった症状だけでなく、「どのくらい痛いのか」「咳の頻度はどれくらいか」「痰の色はどんな色か」など、具体的な情報を伝えることが重要です。
体質別の漢方薬選び
漢方薬は、体質によって効果が異なります。
同じ症状でも、体質によって適した漢方薬は異なるため、体質に合った漢方薬を選ぶことが重要です。
例えば、同じ扁桃炎でも、熱っぽい体質の人には銀翹散、そうでない人にもっと別の漢方薬が適している場合があります。
体質診断を行うことで、より適切な漢方薬を選択することができます。
服用時の注意点と禁忌
漢方薬を服用する際には、添付文書をよく読んで、用法・用量を守りましょう。
妊娠中、授乳中、他の薬を服用中の方は、医師や薬剤師に相談してから服用してください。
特に、血液凝固抑制剤や抗凝固剤を服用中の方は、甘草を含む漢方薬の服用には注意が必要です。
また、アレルギーのある方は、成分を確認してから服用しましょう。
漢方薬であっても、アレルギー反応を起こす可能性があります。
他の薬との飲み合わせ
漢方薬の中には、他の薬と飲み合わせが悪いものもあります。
特に、西洋薬を服用中の方は、医師や薬剤師に相談してから服用してください。
例えば、抗生物質と同時に服用すると、薬効が変化したり、副作用が出やすくなったりする可能性があります。
薬の相互作用については、医師や薬剤師に確認することが重要です。
まとめ
喉の痛みは、風邪や乾燥、アレルギーなどさまざまな原因によって起こり、その症状も人によって異なります。
漢方薬は、体のバランスを整え、自然治癒力を高めることで、喉の痛みの改善をサポートする可能性があります。
ときわ漢方薬局では、お一人おひとりの体質や症状に合わせた漢方薬のご提案を行っており、自然な回復をサポートしています。
「市販薬を試したけれど効果がない」「繰り返す喉の痛みに悩んでいる」という方は、まずはお気軽にご相談ください。







