気・血・水で不調の原因を探る
東洋医学の治療では、気血水の状態を確かめることで、様々な不調の原因を探る伝統があります。
気は目に見えないエネルギーであり、経絡を通って五臓六腑に連絡し、体の表面にあるツボと密接な関係を維持しています。
血は血流のことで栄養を与える存在で、肝によって蔵血してからは、全身へと送られています。
水は血液以外の体液全般で代謝や免疫にかかわるもので、別名では津液とも呼ばれています。
人間の体は大半が水分で構成されているため、量が安定しない場合には、むくみや乾燥肌などの問題となって表面化します。
気血水のバランスが良ければ、人間の自然治癒力が旺盛に働いて、様々な病因も寄せ付けなくなります。
気血水の状態を確かめるためには、伝統の四診という方法を使って、患者の舌やお腹などを調べます。
直接に話を聞いて、生活習慣を分析して体質を判定することもあるため、非常に細かい分析方法が確立しています。
これらの方法で分かった体質は証と呼ばれ、漢方治療を行うために活用されます。
証に適応させることで、自然治癒力を根本とする漢方治療の底力を発揮できます。