イライラに効く漢方薬とは

こころの悩み

漢方ではストレスは「肝」の乱れから来ていると考えて、肝鬱化火の病証として分類します。

イライラするのはストレスが溜まっている証拠ですが、漢方では気血の状態も確かめながら、対処法を導き出すことができます。

具体的には、肝の乱れを抑える漢方を飲むことで落着きを取り戻せることが知られ、有名な方剤は古代中国の時代から伝わっています。

肝鬱や血虚に有効で、イライラや熱感のある症状にも有効な漢方薬には加味逍遥散があります。

加味逍遥散には肝に作用する生薬として、当帰や芍薬などが加えられていますが、同時に血液を増やして流れも良くする働きがあります。

漢方では蔵血などの作用がある肝の機能を向上しながら、自律神経の状態を整える働きがあるのも加味逍遥散の特徴です。

気の流れが悪くなっている場合には、理気薬を中心にして構成される漢方薬を使うことがあります。

精神不安もあるイライラに対しては、柴胡加竜骨牡蛎湯という漢方薬も有効です。

どの種類を使うにしても、患者の体質や体力に合わせることで、最も適合する漢方薬を選ぶことができます。