不安感の意外な解決法、漢方

こころの悩み

更年期障害のつらい症状の中に、強い不安感やイライラ、不眠などがあります。特に、ホルモンバランスの乱れによる不安感は、うつ症状を招く要因となりますので、早めの対処が肝心です。更年期に限らず、生理不順などからもホルモンバランスの乱れは生じますが、その乱れは、循環器や消化器、呼吸器といった生命活動を司る器官を調整する自律神経にも悪影響を及ぼし、自律神経そのものの働きを乱すようになってしまいます。

自律神経がいったん乱れてしまうと、昼間の活動時に身体を活発にさせる交感神経と、夜に休息やリラックスに導く副交感神経がうまく働かなくなります。睡眠時に交感神経のほうが活発に働いてしまい、夜中や早朝に覚醒して強い不安感に襲われたりします。満足な睡眠が得られないことと、不安な気持ちがストレスになり、そのストレスがさらに自律神経を乱すという悪循環を呼ぶことになります。

自律神経を整えるには、まずホルモンバランスの乱れを解消することが重要となります。ホルモンバランスなら漢方にお任せということで、更年期の不安対策に有効とされる加味逍遙散や、不眠へ効果も期待できる温経湯などが処方されます。ホルモンバランスの乱れから来る自律神経の乱れは、全身の巡りを悪くしてしまい、それが原因で冷え性なども悪化して、さらに巡りを悪くします。その悪循環を解決するため、漢方が自律神経も整え不安感から守ることに繋げていきます。