漢方医学から見た、冷え性の改善方法とは?「選び方編」

漢方コラム

前回は、冷え性に対する漢方医学の考え方をご説明しました。「気」「血」「水」のうちどれに向いている漢方を選ぶかが大切なのですね。
今回は、その中でも主に処方されている漢方と使用上の注意点についてご説明しましょう。

◆冷えの原因に効く主な漢方薬の種類

〇人参養栄湯(にんじんようえいとう)
「気」と「血」両方に特化した漢方です。

特に、体力の低下で起こる冷え性によく効き、疲労や胃腸、貧血にも有効です。

〇当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
「血」の症状に良いとされています。特に手足の強い冷え、痛みに対して使用します。

〇当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
「血」と「水」の症状に向いた漢方です。

貧血やむくみによく効きます。婦人科で処方されることの多いものです。

◆注意点

冷え性自体はよくある症状かもしれません。

しかし、漢方を摂る時は、一人ひとりにあったものを選び、正しい量で続けて下さい。

きちんと医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

 

冷え性に効く漢方の種類についてご紹介しましたが、単に漢方を摂るだけでなく、食事の内容にも気を付けることでより効果を得ます。

水を飲みすぎたり、冷えた食べ物を食べ過ぎたりしないよう心がけましょう。