六邪によって引き起こされる症状[火邪]

漢方コラム

前回まで数回に分けて、「六邪によって引き起こされる症状」とその特徴についてお伝えしてきました。

 

そもそも六邪とは六気と呼ばれる、自然界の六種の気候変化がバランスに異常をきたした結果、 身体に悪影響を与えるようになった状態のことをいいましたね。

 

今回お伝えするのは、この六邪の中でも季節性がない「火邪(かじゃ)」についてです。 火邪は他の邪気が鬱して熱化したもので、炎上、蒸発する性質があります。

 

火邪が体内に侵入すると、上半身に高熱などの症状が出ます。 また、火のようにかき乱すこともあり、精神安定になる可能性もあります。

 

代表的な症状は、 高熱、顔や目が赤くなる、精神不安、不眠、歯茎の腫れ、便秘などです。 このような暑さから起こるトラブルを防ぐためには、 体にたまった余分な熱を放出し、失った潤いやエネルギーを食べ物で補うことが重要です。

 

熱を取り除き、体に必要な潤いを補う食べ物は、 トマト、きゅうり、ズッキーニ、冬瓜、なす、キウイ、すいか、豆腐、豚肉などがあります。

 

これらの食べ物は食べ過ぎると、身体を過度に冷やすことになるため、 あくまでも適量を摂取することをおすすめします。