漢方薬の飲み方〜エキス剤編〜

漢方コラム

漢方薬はエキス剤の形で飲むことが一般的です。エキス剤とはどんなものなのか、想像しづらいかもしれません。漢方のエキス剤の成り立ちと、それをどんな風に飲むと良いのか、意外と知られていないことなので、整理してみます。

漢方薬と言うと、お料理に使うハーブやスパイスのような見た目のものを自然と想像される方も多いです。そのような状態は生薬といって、漢方薬の元々の形です。生薬は各種類それぞれ何らかの効果を持っています。そのような生薬を組み合わせ、効果を補完することで漢方薬は出来上がっています。

元々、漢方薬はグツグツと煎じて飲むものでしたが、日々の作業としてはちょっと面倒です。そこで、煎じ薬を濃縮して乾燥したエキス剤が作られるようになりました。煎じ薬より加工品に近いエキス剤は、保存性、携帯性に優れる漢方薬の形態です。

エキス剤は口に含んでから水やぬるま湯で流し込むように飲む方も多いのですが、もっと良いのはお湯に溶いてから目的に応じてぬるい温度か、冷やしてから飲む方法です。本来は煎じ薬なので、その状態に戻すようにして飲むと、体温調整の効果や、香りのアロマ的効果を実感される方が多くおられます。