漢方の考えを応用、料理にも取り入れて薬膳に

漢方コラム

薬膳といえばどのようなイメージがありますか?
あまりおいしくなさそうな健康のことのみを考えている食事でしょうか。
最近では高麗人参がテレビでもよく放送されているのでそういったイメージも強いかもしれませんね。

□薬膳とは
季節や心身の状態によって食材や調理の方法を考える料理のことです。
薬には酸、苦、甘、辛、鹹(しょっぱい)の五味と、寒、熱、温、涼の四気があるとされています。
そして食に関しても同様であると考えられており、薬膳ではこれらの特徴を生かして料理していきます。

*食における五味
・酸
筋肉などを引き締める効果があります。
下痢や頻尿のときに用います。
レモンや酢などがあります。

・苦
熱や毒をとって炎症を抑えるなどの効果があります。
夏バテなどに効果的です。

・甘
疲労回復や痛みの緩和に効果的です。

・辛
血行が良くなるため、発汗作用があります。
風邪をひいている方や冷え性の方に用いられます。

・鹹
便通をよくする作用があります。

*四性
食の場合、どれにも属さない穏やかな状態を「平」とし、五気と呼ぶこともあります。

・寒、涼
体内の余分な熱をとることで身体を冷やします。
トマトやほうれん草などがこれにあたります。

・温、熱
血流をよくして新陳代謝を高め、体温を上げます。
例えば唐辛子や鶏肉などです。

□おわりに
漢方の考え方は薬だけでなく食にも応用されています。
身体を健康にするのは薬だけでなく食べ物もあるのです。
健康維持のためにも薬膳の考え方を今日から食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。