漢方薬局が解説、鬱の症状でよくあるものと対策法

漢方コラム

ストレスが多い現代の社会では私たちは常に鬱と隣り合わせです。
その症状が重くなりすぎると仕事や学校どころか日常生活にすら支障をきたします。
よって症状が軽いうちに対処することがとても重要です。

□鬱の症状
人によって程度にも症状にも差があります。
よくイメージされるのは気分の落ち込みではないでしょうか。
ここでは他の例をご紹介します。

*倦怠感
身体が重くて動けない、すぐに疲れてしまうといった症状が出やすくなります。
鬱病患者の半数以上に現れる症状です。

*食欲不振
食欲が増加してしまう方もいますが、減退する傾向が大きいです。
食べること自体が苦痛になる方も多くいます。

*不眠
寝つきにくくなる、夜に何度も目が覚める、早すぎる時間帯に起床する、眠りが浅いという4種類があります。
不眠状態になることで脳常に活動し続け、休まる時間が短くなってしまいます。
この状態が続くと一日のリズムも崩れてしまいます。

□効果がある漢方
漢方は風邪などにはもちろん、鬱にも効果があるとして医療の現場でも利用されています。

*香蘇散(こうそさん)
身体が弱い人が風邪のひきはじめのときによく使用されますが、鬱状態の時にも使用されます。
落ち込んだ気分を晴らす効果があり、さらに胃薬としての役割も果たすため、他の薬の副作用を緩和することもできます。

*加味帰脾湯(かみきひとう)
血液の循環を良くして不安感やイライラなどを抑えます。
不眠改善にも効果があります。

*分身気飲(ぶんしんきいん)
食欲不振の症状を緩和します。

□おわりに
漢方薬は軽度の場合、医療機関でもその治療に使用されています。
よく薬と言われればイメージされる、いわゆる西洋薬の抗うつ剤にはまだ抵抗があるという方も漢方薬ならば抵抗は少ないかもしれません。
無理せずに自分にあった薬を用いて、鬱状態から早めに回復しましょう。