冷え性にお悩みの方へ、血の巡りをよくする漢方についてご紹介

漢方コラム

「冬は手足が特に冷たくて辛い…」
冷え性でお悩みの方も多いのでないでしょうか。
身体の冷えだけでなく肩こりや頭痛を伴う方もいらっしゃるかと思います。

□冷え性のタイプ
漢方では冷え性は大きく4つに分けることができます。
それぞれのタイプによって薬も適切な薬も異なります。

*気血(きけつ)タイプ
血液と気力の両方が不足している状態で全身の冷えが特徴です。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は血液を補いながら、血液と水分両方の流れをよくする効果があります。

*瘀血(おけつ)タイプ
末端が冷える、肩こりがひどいなどの症状があります。
血の巡りが悪くなりがちなので当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)などを服用し、血行をよくします。

*気滞タイプ
上半身はのぼせ、下半身は寒いという感覚のタイプです。
自律神経の乱れが原因であることが多いです。
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)は不安感などを軽くし、体内の余分な熱を冷ます効果があります。

*腎虚(じんきょ)タイプ
お腹や腰のあたりに冷えを感じます。
消化機能の低下や月経不順などによく見られます。
飲むカイロともいわれる参茸補血丸(さんじょうほけつがん)は身体の働きを活発化させ、熱を作り出し、それを全身に運ぶ働きをします。

□おわりに
血の巡りをよくするためにはまず自身がどのタイプに当てはまるのかを見分け、それによって薬を選ぶことが重要です。
さらにもともと身体が弱いか否かでも服用すべき漢方薬は変わってくるので、医師や薬剤師など専門の人に相談することが確実でしょう。