ピルで生理痛が悪化する原因は?改善策と併用できる漢方もご紹介!

漢方コラム

生理痛で悩んでいるけど、ピルを飲んでいるのに改善しない。
そんな経験はありませんか。

ピルは生理痛の改善に効果的な薬ですが、中には服用しても生理痛が悪化する人もいます。
今回は、ピルで生理痛が悪化する原因や、改善策、そして併用できる漢方薬について解説していきます。
生理痛で悩んでいるあなたも、ピルを服用しているけど効果が実感できないあなたも、ぜひ最後まで読んでみてください。

□ピルで生理痛が悪化する原因は?

ピルを服用しているにも関わらず、生理痛が悪化する原因はいくつか考えられます。

1:一時的な副作用

ピルを飲み始めたばかりの頃は、ホルモンバランスが安定していないため、出血過多や生理痛が悪化するなどの副作用が出ることがあります。
しかし、これは一時的なもので、服用を続けていくうちに症状が落ち着いてくることが多いです。

2:子宮内膜症といった病気

生理痛が悪化する原因として、子宮内膜症などの病気が隠れている可能性もあります。
子宮内膜症は、本来子宮内膜にあるはずの組織が子宮以外の場所にでき、炎症や痛みを引き起こす病気です。
ピルを服用しても生理痛が改善しない場合は、子宮内膜症などの病気を疑い、婦人科を受診することをおすすめします。

3:ピルの種類や服用方法が合っていない

ピルには様々な種類があり、それぞれに効果や副作用が異なります。
服用しているピルが自分の体質に合っていない、または服用方法が間違っている可能性も考えられます。
もし、ピルを服用して生理痛が悪化した場合は、医師に相談し、自分に合ったピルを見つけるようにしましょう。

□ピルと併用できる漢方薬

ピルと併用できる漢方薬は、生理痛の改善だけでなく、PMSや月経困難症などの症状緩和にも効果が期待できます。
ここでは、ピルと併用できる代表的な漢方薬をいくつか紹介します。

1:加味逍遙散(カミショウヨウサン)

加味逍遙散は、ホルモンバランスの乱れによって起こるイライラや不安などの精神的な症状の緩和に効果が期待できる漢方です。
また、冷え性や肩こり、のぼせなどの改善効果も期待できます。

2:当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)

当帰芍薬散は、体力がなく、疲れやすい、貧血傾向が見られる女性に処方されることが多い漢方です。
血を補い、水を巡らせることで、めまいや冷え性、むくみなどの症状を緩和させます。

3:抑肝散加陳皮半夏(ヨクカンサンカチンピハンゲ)

抑肝散加陳皮半夏は、イライラや不安などの精神的な症状の緩和が期待できる漢方です。
自律神経を整えながら血を補い、身体全体に気と血を巡らせます。
胃腸の働きを整える効果もあるため、胃腸が弱い方でも服用しやすい漢方です。

4:桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)

桂枝茯苓丸は、比較的体力があるものの、月経困難症やPMSなどの症状に悩む人に適した漢方です。
血行を高め、手足は冷えるものの顔はのぼせるといった症状や肩こり、肌荒れなどの症状を改善する効果を期待できます。

5:桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)

桃核承気湯は、のぼせやすく、便秘気味の人に適した漢方です。
腹痛や頭痛、精神的な不安など、生理前後の不快な症状を緩和させる効果を期待できます。

6:苓桂朮甘湯(リョウケイジュツカントウ)

苓桂朮甘湯は、立ち眩みやめまい、頭痛などに効果を期待できる漢方です。
PMSの症状としてめまいを伴う場合に用いられることが多くなります。

7:補中益気湯(ホチュウエッキトウ)

補中益気湯は、体力がなく、胃腸の働きが衰えている場合に処方されることが多い漢方です。
PMSによる身体のだるさや眠気が強く出る場合などに効果的です。

□まとめ

ピルを服用しているのに生理痛が悪化する原因は、一時的な副作用、子宮内膜症などの病気、ピルの種類や服用方法が合っていないなどが考えられます。
ピルと併用できる漢方薬には、加味逍遙散、当帰芍薬散、抑肝散加陳皮半夏、桂枝茯苓丸、桃核承気湯、苓桂朮甘湯、補中益気湯などがあります。
生理痛が悪化する場合は、まず医師に相談し、原因を特定することが大切です。
漢方の服用も検討し、自分に合った方法で生理痛を改善していきましょう。