不眠症と漢方薬[心肝血虚編]
前回は、不眠症の中でも血虚不眠と呼ばれる、血の不足が原因で不眠になっている方に対してお伝えしましたね。
ご紹介した帰脾湯(きひとう)、酸棗仁湯(さんそうにんとう)はあくまでも一例ですので、お客様の症状とともに是非ご相談ください。
さて、今回は心肝血虚(しんかんけっきょ)の不眠についてお伝えします。
これは一言で言うとストレス・緊張による不眠です。
心と肝の血が不足すると心の働きが低下し更に肝の疏泄(気の流れの調整)が滞り不眠になるのです。
肝の疏泄が乱れるの原因の多くは、ストレスや気候の変動などです。
そこで心と肝の血を補い心の働きを助け、肝の疏泄を整えてあげることが必要となります。
そういう方には、養血安神作用のある天王補心丹(てんのうほしんたん)や前回もありましたが酸棗仁湯(さんそうにんとう)等がお勧めです。