冬の痛みにさよなら:漢方で快適な季節を過ごそう

痛みの悩み

寒さが厳しくなってきましたが如何お過ごしでしょうか??

古傷が痛む方も多いのでは無いでしょうか?

中医学では、関節の痺れや痛みのことを痺証と言います。

【痺証の定義】

『証治匯補・痺証』より
「閉塞不通謂之痺」
「閉塞し通ぜざるこれを痺という。」

*「痺」⇒塞がって通じないという意味。
*証治匯補⇒明代(1368年〜1644年)の中期から後期にかけての医学書。この時代は、証を重視し病気の原因や病態を正確に把握してから漢方薬を選択するというアプローチがとられました。

ある原因*1があって人体の肌表・肌肉・経絡などを侵して気血の運行がスムーズでないか不通になるために、筋脈・関節が濡養を失い、肌肉・筋骨・関節の痛み・痺れ・重怠さ・筋拘急・腫脹などがおきるという考えです。

*1風寒湿熱などの邪気

【痺証の分類】
1、風痺
移動性の痛みが特徴(突然におきる。)
祛風湿薬(五加皮、羌活、独活、威霊仙、川芎など)が中心に配合された漢方薬がお勧めです。

2、寒痺
激しい固定痛の痛みと冷えが特徴
温経通絡薬(干姜、細辛、桂枝、肉桂、附子など)が中心に配合された漢方薬がお勧めです。

3、湿痺
関節の運動障害、重怠い感じが特徴
幹部が腫脹し、重く、陰天時に症状が憎悪する。
祛風湿薬を基本に利湿薬(茯苓、沢潟、白朮、蒼朮など)が配合された漢方薬がお勧めです。

4、熱痺
発赤、腫脹、熱感、疼痛を特徴とする。
清熱薬(石膏、知母、黄柏など)が配合された漢方薬がお勧めです。

今回は、外感の影響による痛みのお話です。お身体の状況によっては、外感の影響がなくとも痛みがある方も多くいらっしゃると思います。
この場合も基本は気血の運行が悪いと言うことが基本となります。ただし、虚証(不足や弱さ)と今回のお話(実証)につかう漢方薬は違ってきます。
また、1〜4の分類毎の単独では無く複合的に関わっている事も多くあります。
漢方薬は、症状の実・虚や環境の影響など複合的に考えなけばいけませんので、専門家にご相談くださいませ。

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