市販漢方と漢方薬局
ドラッグストアの棚にも漢方薬が並んでいます。同じ名前のものが薬局にもあるのに、なぜわざわざ相談に行く必要があるのか──そう思われるのは自然なことです。この記事では、その違いを率直にご説明します。
いちばんの違いは、選び方の道すじです
市販の漢方薬は、症状名から選ぶつくりになっています。パッケージに「冷え性に」「肩こりに」と書かれているのはそのためです。誰が手に取っても選べるよう設計されているので、これはこれで合理的な形です。
一方、漢方本来の考え方は体質(証)から選ぶというものです。同じ症状でも、背景が違えば選ぶものが変わります。
図7:同じ症状でも、背景となる体質によって考え方が分かれます
図のように、「冷えがつらい」という同じ訴えでも、気が足りないのか、血が足りないのか、巡りが滞っているのかで、考える方向が分かれます。症状名だけでは、この分岐にたどりつけません。
四診──体質をどう見ていくか
漢方相談では、四つの方法を組み合わせて体質を見ていきます。
望診(ぼうしん)
顔色、肌や髪の状態、舌の色や苔などを見ます。舌は体の内側の状態が表れやすい場所とされます。
聞診(ぶんしん)
声の張り、話し方、呼吸の様子などから、気の充実の度合いを見ていきます。
問診(もんしん)
睡眠、食事、便通、月経、冷え、汗のかき方など。一見関係のない話が手がかりになります。
切診(せっしん)
脈やお腹の状態を確かめます。本人が自覚していない傾向が見つかることもあります。
ときわ漢方薬局では、初めての方に約一時間かけてお話を伺います。長く感じられるかもしれませんが、この時間が選択の精度を左右します。
よくいただくご質問
市販の漢方薬では意味がないのですか
そんなことはありません。体質に合っていれば、市販のものでも十分に働きます。ただ、合っているかどうかを症状名だけで判断するのが難しい、という点が相談をおすすめする理由です。しばらく飲んで手ごたえがない場合は、量ではなく選び方を見直すほうが早いことがあります。
同じ名前なら中身も同じですか
処方の構成は同じでも、生薬の量や剤形(錠剤・顆粒・煎じ薬)が異なることがあります。煎じ薬は手間がかかりますが、その方に合わせて構成を調整しやすいという特徴があります。
病院で出される漢方薬との違いは
医療用の漢方製剤は保険が使え、費用面の負担が軽くなります。薬局の漢方は自費ですが、扱える処方の幅が広く、体質に合わせて組み立てやすいという違いがあります。どちらが上ということではなく、使い分けができるものだとお考えください。
相談をご検討いただく目安
こうした場合は、ご相談をおすすめします
- 市販の漢方薬を一か月ほど試したが、手ごたえがない
- どれを選べばよいか、棚の前で毎回迷ってしまう
- 症状が複数あり、どれから手をつけるか分からない
- 西洋薬と併用してよいか判断がつかない
- 長く続けるつもりなので、合うものを見極めたい
まとめ
市販の漢方薬と薬局の漢方は、優劣ではなく選び方の道すじが違います。症状名から選ぶか、体質から選ぶか。長く続けたい方、迷いが続いている方は、ご予約のうえ、ぜひ一度お越しください。お待ちしております。
ときわ漢方薬局へのご相談
漢方薬の選び方についての漢方相談は、 事前のご予約をお願いしております。
初めての方には、体質や生活習慣について約1時間かけて丁寧にお伺いします。
ご予約のうえ、ぜひ一度お越しください。お待ちしております。



