ガス溜まりに効く漢方は何がある?おならが止まらない原因は?

漢方コラム

おならが出過ぎることで、悩んでいる方はいませんか。
日常生活で、おならが頻繁に出てしまい、周りの目を気にしてしまう、または、おならの悩みからストレスを感じている方もいるかもしれません。
この記事では、おならが出過ぎる原因と解消方法について、漢方の視点から解説していきます。

□ガス溜まりと漢方

おならが出過ぎる原因は、人それぞれ異なります。
漢方の考え方では、体内のエネルギーや血液のバランスが崩れることで、おならが出やすくなると考えられています。

漢方では、体内のエネルギーを「気」、血液を「血」、体液を「水」と呼び、この3つのバランスが崩れることで様々な症状が現れると考えられています。
おならが出過ぎる原因は、この「気血水」のバランスが崩れていることが考えられ、4つのタイプに分けられます。

1: 気虚

気虚とは、体全体のエネルギーが不足している状態です。
胃腸の機能が弱まり、消化吸収や排泄がうまくいかなくなるため、おならが出やすくなります。
気虚タイプの人は、疲れやすく、息切れしやすい、食欲不振などの症状もみられます。

2: 気滞

気滞とは、体内の気の巡りが悪くなっている状態です。
ストレスや緊張などにより、気の巡りが滞り、お腹にガスが溜まりやすくなります。
気滞タイプの人は、お腹が張りやすい、げっぷが出やすい、便秘気味などの症状もみられます。

3: 陰虚

陰虚とは、体液が不足している状態です。
腸が乾燥し、便秘になりやすくなります。
陰虚タイプの人は、口が渇きやすい、寝汗をよくかく、顔がほてるなどの症状もみられます。

4: 血虚

血虚とは、血液が不足している状態です。
血液の循環が悪くなり、腸が乾燥しやすくなります。
血虚タイプの人は、顔色が悪い、めまいがする、爪が割れやすいなどの症状もみられます。

□漢方薬で改善!おならが出過ぎる原因別の治療

おならが出過ぎる原因別に、漢方薬を用いた具体的な治療法を紹介していきます。

1: 胃腸の働きを改善する漢方薬

胃腸の働きが弱っている場合は、胃腸の機能を強化する漢方薬がおすすめです。
例えば、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)は、胃腸の働きを活発にし、消化吸収を促進することで、おならの発生を抑える効果が期待できます。

2: 精神的なストレスを解消する漢方薬

精神的なストレスが原因でおならが出やすい場合は、精神を安定させる漢方薬が効果的です。
例えば、加味逍遙散(かみしょうようさん)は、イライラや不安を鎮め、心身をリラックスさせる効果があります。

3: 便秘を改善する漢方薬

便秘が原因でおならが出やすい場合は、便秘を改善する漢方薬がおすすめです。
例えば、大黄甘遂湯(だいおうかんずいとう)は、腸の蠕動運動を活発にし、便秘を解消する効果があります。

□まとめ

おならが出過ぎる原因は、漢方の考え方では「気血水」のバランスが崩れていることが考えられます。
おならが出やすい方は、ご自身の体質や症状に合った漢方薬を試してみてはいかがでしょうか。