夏の頭痛とめまい
「台風が近づくと、決まって頭が痛くなる」
「暑い外から冷房の部屋に入ると、くらっとする」
夏の終わりのこの時期、頭痛やめまいのご相談が増えてきます。天気に左右される不調は、周囲に理解されにくく、ご本人も「気のせいかもしれない」と感じてしまいがちです。
けれども漢方では、こうした不調をずっと以前から、体の状態のあらわれとしてとらえてきました。
はじめに――医療機関の受診について
これまで経験したことのない激しい頭痛、手足のしびれや言葉の出にくさを伴う場合、頭痛が日ごとに強まっていく場合。こうしたときは、まず医療機関を受診してください。
また、回転するようなめまいが繰り返し起こる場合も、耳鼻科での確認をおすすめします。
そのうえで「検査では異常がないと言われたけれど、つらい」という方に、漢方の視点からできることがあります。
夏の頭痛・めまいを、漢方はこう見ます
水滞(すいたい)――天気に左右されるタイプ
体に余分な水分が滞っている状態です。気圧や湿度の変化に反応しやすく、雨の前や台風の接近時に不調が強まります。
頭が締めつけられるように重い、体全体がだるい、ふわふわしためまい、むくみ、舌の縁に歯の跡。こうした特徴を伴います。
夏の湿気と、冷たい飲みものによる胃腸の負担が重なると、この傾向が強まりやすくなります。
暑邪(しょじゃ)――暑さそのものによるもの
漢方では、外からの環境要因を「邪(じゃ)」という言葉であらわします。夏の暑さは暑邪。上へ上へと昇る性質があり、頭に熱がこもることで、ずきずきとした頭痛やのぼせを生じると考えます。
顔が赤くなる、口が渇く、汗が多い、尿の色が濃い。こうした様子を伴います。
気虚・血虚――消耗によるもの
夏の終わりに多いのがこのタイプです。汗による消耗が重なり、頭を養う気血が足りなくなっている状態と考えます。
立ち上がったときのふらつき、疲れると強まる頭痛、顔色の悪さ、動悸。「休むと少し楽になる」という点が、水滞や暑邪との違いです。
寒暖差による気のめぐりの乱れ
炎天下と冷房の効いた室内を、一日に何度も行き来する。この急激な温度差は、気のめぐりを大きく乱します。
肩や首のこわばりを伴う頭痛、こめかみの痛み、吐き気。ストレスが重なると強まりやすいのが特徴です。
日常でできる工夫
- 室内外の温度差を小さく:冷房の設定を下げすぎない。外出時は羽織りものを一枚持って、出入りのたびに調整を
- 首と肩を冷やさない:後頭部から首すじの冷えは、頭痛の引き金になりやすい部位です
- 水分は少量ずつ:一気にたくさん飲むと、かえって水が滞りやすくなります
- 天気の予報を先読みする:気圧の変化がわかるアプリなどで備えておくと、心の準備ができます
- 記録をつける:いつ、どんな状況で起きたか。数週間分をメモしておくと、ご相談の際にたいへん役立ちます
タイプ別の食養生
- 水滞が気になる方:はと麦、とうもろこし、冬瓜、しょうが
- 熱がこもりやすい方:緑豆、ゴーヤ、菊花茶、ミント
- 消耗が気になる方:なつめ、山芋、黒ごま、鶏肉
- 気のめぐりが滞りやすい方:柑橘類、しそ、ジャスミン茶
漢方薬でのアプローチ
頭痛やめまいに用いられる漢方薬は数多くありますが、「頭痛の薬」としてひとつに決まるものではありません。
水をさばくことを軸にするのか、こもった熱をさばくのか、気血を補うのか、めぐりを整えるのか。同じ「頭が痛い」でも、選ぶお薬は変わってきます。
市販の鎮痛薬を常用されている方からのご相談もよくいただきます。鎮痛薬を否定するつもりはありません。つらいときに使えるものがあることは、大切なことです。
ただ、使う回数が増えてきているようであれば、その背景にある体質に向き合ってみる価値があります。
まとめ――「天気のせい」で終わらせないために
天気に左右される不調は、外から見えにくく、周囲に理解されにくいものです。だからこそ、ご自身の中で「仕方のないこと」として片づけてしまいがちです。
けれど、同じ天気の中でも平気な人がいる。その違いは、体の側にあります。そして体の側にあるということは、整えていける余地があるということでもあります。
お一人ずつ、しっかり時間をかけてお話を伺います。ご予約のうえ、ぜひ一度お越しください。お待ちしております。
ときわ漢方薬局へのご相談
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初めての方には、体質や生活習慣について約1時間かけて丁寧にお伺いします。
ご予約のうえ、ぜひ一度お越しください。お待ちしております。




