残暑の夏バテと脾胃
お盆のころになると、夏の疲れがまとめて出てくる方が増えてきます。
食欲がわかない。そうめんばかり食べている。体が重くて、何をするにも億劫。
いわゆる「夏バテ」ですが、漢方ではこれを、胃腸のはたらきの低下として読み解いていきます。
漢方でいう「脾胃(ひい)」とは
東洋医学では、食べたものを消化吸収し、体を動かすエネルギーへと変える一連のはたらきを脾胃と呼びます。西洋医学の胃や脾臓とは少し異なる、機能をあらわす概念です。
冷たい飲みもの、アイス、冷やし中華。夏の食事はどうしても冷たいものに偏りがちで、脾胃にとっては負担が重なります。加えて日本の夏は湿度が高く、この湿気もまた脾胃の負担になると考えられています。
セルフチェック――こんなサインが出ていませんか
当てはまるものにチェックしてみてください
- □食欲がわかず、麺類や冷たいものばかりになっている
- □食後に眠気や重だるさが強く出る
- □お腹が張る、あるいはゆるくなりやすい
- □体が重い、手足がだるい
- □舌の縁に歯の跡がついている
- □むくみやすく、朝の顔がぼんやりしている
舌の状態は、ご自宅の鏡でも確認できるわかりやすいサインです。舌が本来より大きくむくみ、歯に押されて縁が波打っている。これは体に余分な水分が滞っている目安のひとつとされています。
残暑を乗り切る食べ方の工夫
一日一回は、温かい汁ものを
食欲がないときこそ、温かい汁ものです。味噌汁でも、卵スープでも構いません。
温かいものが胃に入ると、それだけで脾胃のはたらきが立ち上がりやすくなると考えられています。具は消化のよいものを少しだけ、というくらいで十分です。
脾胃を助けるとされる食材
山芋・かぼちゃ・さつまいも
気を補い、脾胃を養うとされる食材
とうもろこし・はと麦・冬瓜
体にこもった余分な湿気をさばくとされます
しょうが・しそ・みょうが
薬味として少量添えるだけで、冷えの偏りをやわらげます
梅干し
汗で失われたものを補い、食欲の呼び水にも
そうめんには、ひと工夫を
そうめん自体が悪いわけではありません。ただ、そればかりでは体をつくる材料が足りなくなります。
温かいつゆにする、卵やささみ、薬味をたっぷり添える。それだけで、脾胃への負担はずいぶん軽くなります。
「気」の消耗にも目を向けて
夏の疲れには、脾胃の弱りに加えて気虚(ききょ)――エネルギーそのものの不足――が重なっていることがよくあります。
漢方では、汗をかくと同時に気も消耗すると考えます。長い夏を過ごすうちに、少しずつ蓄えが減っていくイメージです。
「休んでも疲れが取れない」「声に力が入らない」「風邪をひきやすくなった」といった状態は、気の不足を示すサインとみることができます。
こうした場合は、脾胃を助けながら気を補っていくという方向でお薬を考えていきます。
まとめ――夏の疲れは、秋に持ち越さないこと
夏バテを「そのうち涼しくなれば元に戻るだろう」と放っておくと、そのまま秋の不調へ、さらには冬の体調の崩れへとつながっていくことがあります。
残暑のうちに脾胃を立て直しておくことは、これから先の季節を穏やかに過ごすための、確かな備えになります。
食欲や疲れの出方には、その方の体質があらわれます。お一人ずつ、しっかり時間をかけて伺いますので、ご予約のうえ、ぜひ一度お越しください。お待ちしております。
ときわ漢方薬局へのご相談
夏の疲れや胃腸の不調についての漢方相談は、事前のご予約をお願いしております。
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ご予約のうえ、ぜひ一度お越しください。お待ちしております。




